豆知識情報④雨漏りリスク強!キューブ型軒ゼロ住宅とは!? 青森フクシンホームケアーズ

近年の新築で多いキューブ型軒ゼロ住宅の問題点とは

軒ゼロ住宅が近年増加してきた要因は、敷地条件の厳しい狭小地などの場合に斜線制限を回避する方法として住宅の最高高さを抑えるためにキューブ型が有効であることや、敷地を有効利用するため軒の出を短くし境界線へ可能な限り建物を近づけようとします。

そして住宅会社は『先進的なデザイン』などとして片流れ屋根や無落雪屋根などのキューブ型住宅の提案をし、施主自身も『住宅のトレンド=軒の出がないキューブ型』と良いイメージが浸透してしまったこと、さらには建築コストが安くなることも相まって、軒ゼロキューブ型住宅はここ近年に急激に増加してきてしまったのです。

しかしながら、確かにシンプルな外観で意匠性は今時かもしれませんが、軒がない住宅は非常に雨漏りリスクが増大すると言えます。ほとんどの施主はこの雨漏りの危険性がある住宅だということを知らずに後で後悔する方が多く、雨漏りトラブルも急増しております。

日本住宅補償検査機構(JIO)によると2010年から2016年までに保険金の支払いを認めた雨漏り事故案件を対象に、それぞれの雨水侵入箇所での軒の出があるかないかを調査しました。その結果、軒の出がない場合はある場合より約5倍も雨漏り発生確率があることがわかりました。なんと軒の出がない(軒ゼロ=軒の場合柱芯から端部まで250mm以下、ケラバと棟は端部までが150mm以下と定義)箇所での雨漏りが全体の7割以上を占めるのです。

雨漏りによる漏水事故が発生している三大部位として、外壁開口部・バルコニーおよび陸屋根・屋根と外壁との取り合い部が挙げられます。そのうち、軒ゼロ住宅にとって危険な部位は、屋根と外壁の取り合い部となります。軒の出がある住宅では、外壁防水紙の張り仕舞の位置は軒の出によって雨がかりから保護されるため、止水ラインの不連続はさほど問題はありません。しかし、軒ゼロなのに軒の出がある場合と同様の工程で屋根と外壁の工事をすると、お互いの止水ラインの端部が不連続なままで、常時雨がかりする位置に置かれる状態となり、その結果不連続部分な止水ラインから雨水が侵入するリスクが高くなるのです。

 

火災保険は使わないともったいない!